生きるをえがく
長尾です
研修の内容共有
自閉スペクトラム症(ASD)の超早期介入
〜Early Start Denver Model(ESDM)とは〜
自閉スペクトラム症(ASD)の支援では
「できるだけ早い時期からの介入」が重要だとされています。
その代表的な方法の一つが Early Start Denver Model(ESDM) です。
これは乳幼児期から始められる発達支援プログラムで
科学的な研究によって効果が確認された早期介入として世界中に広がっています。
ESDMとは?
ESDMは、自然な遊びや日常生活の中で子どもの発達を支援する療育モデルです。
特徴としては次の点が挙げられます。
・12か月〜48か月頃の乳幼児期から開始する早期介入
・遊びや日常の関わりを通じて学びを促す
・セラピストだけでなく、保護者や保育者も関われる
・ABA(応用行動分析)やPRTなどの行動療法の要素を取り入れている
専門的な訓練の場だけでなく
家庭や園など日常の環境でも実践できることが大きな特徴です。
科学的研究で示された効果
ESDMは、無作為化比較試験(RCT)によって効果が検証された初めてのASD早期介入の一つです。
研究では、生後18〜30か月のASD児を対象に2年間の介入を行った結果
次のような変化が報告されています。
・IQの有意な向上
・言語能力(理解・表出)の向上
・社会性や適応行動の改善
・診断の重症度が軽減するケースも確認
さらに脳波研究では、ESDMを受けた子どもは
人の顔など社会的刺激に対する脳の反応が
定型発達の子どもに近いパターンに変化することも報告されています。
低強度でも効果が報告
最近の研究では、週1回のセッションと家庭での取り組みを組み合わせた比較的低強度の介入でも、
・言語
・社会的コミュニケーション
・認知
・反復行動
などの改善が確認されています。
つまり、専門機関だけでなく家庭での関わりも重要な役割を持つことが示されています。
ESDMの実践のポイント
ESDMでは、子どもと楽しく関わることを通して学びを促します。
主な考え方は以下の通りです。
・子どもの興味に合わせて活動する
・子どもの注意を引き、同じ活動を共有する
・ジェスチャーや言葉でコミュニケーションを広げる
・短い間隔で働きかけを行う(遊びの中で頻繁に学習機会を作る)
また、発達評価を行い、約12週間ごとに目標を設定して支援を進める仕組みが用いられます。
保護者も参加する療育
ESDMでは、保護者が支援の主体になることも重要視されています。
そのため、
・保護者向けマニュアル
・オンライン学習教材
・ペアレントコーチング
などの取り組みが世界中で進められています。
家庭での関わりを通して
子どものコミュニケーションや社会性を育てていくことが目的です。
まとめ
ESDMは、ASDの子どもに対する 科学的根拠のある早期介入プログラムとして世界中で広がっています。
その特徴は
・乳幼児期から始められる
・遊びや日常生活の中で実践できる
・家庭や保育現場でも取り組める
・言語・社会性・認知などの発達改善が研究で示されている
という点です。
早期から子どもの興味や関わりを大切にした支援を行うことで
発達を大きく後押しできる可能性があります。
我々は成人の事業所だ
関係ない…
などと言わず学べるものは学ぶ
科学的な研究が行なわれ
標準化されたものを選ぶ
汎用性が高く
根拠があるからだ
n=1という
自分自身の経験に基づく支援は危険だ
標準的支援を行ないながら
利用者の個別性を尊重し
それぞれの生きるをえがくのだ
生きるをえがく
ながを