生きるをえがく
長尾です
受講した研修の伝達
遊びで育む、親子のあたたかい関係
― CAREプログラムの概要と実践 ―
子どもの「言うことを聞かない」「かんしゃく」「反抗的な態度」などの行動に
悩んだ経験はありませんか?
CARE(Child-Adult Relationship Enhancement)は、
遊びを通して子どもと大人の絆を深める、
エビデンスに基づいた関係づくりのプログラムです。
治療(セラピー)ではなく、子どもに関わるすべての大人が学び、
日常で実践できる心理教育プログラムとして開発されました。
CAREとは?
CAREは、1974年にアメリカで開発されたPCIT(親子相互交流療法)を基盤に、
シンシナティ子ども病院で応用・発展されたプログラムです。
日本には2008年に導入されました。
対象は、2歳から思春期までの子どもに関わるすべての大人。
保護者だけでなく、教師や支援者なども活用できます。
特徴は次のとおりです:
・エビデンスに基づくペアレンティング理論を土台にしている
・トラウマ・インフォームド(心の傷への配慮)な視点を持つ
・現場で使いやすく、汎用性が高い
・関係性の質を高めることに重点を置いている
なぜ「関係性」が重要なのか?
子どもの行動の背景には、
・生活上のストレスやトラウマ
・発達特性やメンタルヘルスの問題
・親子関係の不和
・コロナ禍など社会的ストレス
など、さまざまな要因があります。
CAREでは、こうした行動の背景にある「関係性」に注目します。
幼い子どもは「関係という環境」の中で発達していきます。
つまり、関係が変わると、子どもの行動も変わる可能性があるのです。
CAREの2つの柱
CAREには大きく2つの要素があります。
① 子ども主導の時間(CDI)
子どものリードに従いながら遊ぶ「特別な時間」(1日5分)を持ちます。
目的は、
・子どもとの温かい関係を築くこと
・安心感と信頼関係を強めること
② 効果的な指示の出し方(PDI)
子どもが聞き入れやすい、適切で明確な指示の出し方を学びます。
・年齢に合った指示
・肯定的で具体的
・一度に一つ
・落ち着いた態度で
感情的なやりとりではなく、「スキル」として学ぶことが特徴です。
子どものリードに従うときのポイント
避けたい「3つのK」
・コマンド(命令)
・クエスチョン(不必要な質問)
・クリティシズム(批判)
命令や批判が増えると、関係性は弱まりやすくなります。
代わりに使いたい「3つのP」
・Praise(具体的にほめる)
「えらいね」ではなく
→「最後まで積み木を積めたね」
具体的に伝えることで、よい行動が増えます。
・Paraphrase(くり返す)
子どもの言葉を言い換えて返します。
→「大きな車を作ったんだね」
「ちゃんと聞いているよ」というメッセージになります。
・Point out(行動を言葉にする)
→「青いブロックを上に置いたね」
子どもの集中力や理解を助けます。
「選択的注目」という考え方
軽い困った行動(すねる・文句を言う等)は、
あえて注目しないことで減ることがあります。
一方で、危険な行動や攻撃的な行動は無視しません。
そして何より大切なのは、
望ましい行動が見られた瞬間に具体的にほめること。
CAREが今、より重要な理由
社会の変化やストレスの増大により、
子どものストレスは行動として表れやすくなっています。
だからこそ、
・いつも以上の忍耐
・いつも以上の関係への配慮
が求められています。
CAREは、特別な道具ではなく、
日常の関わり方を少し変えるための実践的なスキルです。
まとめ
CAREは、
「子どもを変える」ための方法ではなく、
「関係を整える」ためのアプローチです。
1日5分の特別な時間
具体的なほめ言葉
落ち着いた、明確な指示
小さな積み重ねが、親子関係を大きく変えていきます。
子どもと関わるすべての大人にとって、
CAREの考え方は、今まで以上に重要なヒントを与えてくれるでしょう。
職員との関わりにも必要だな
背筋が伸びた
上位者は学習必須
生きるをえがく
ながを