生きるをえがく
長尾です
すこ~し前に受けた研修
TEACCH自閉症プログラムとは何か
―「正す」支援ではなく、「理解する」支援へ―
自閉スペクトラム症(ASD)の支援について語るとき、必ず名前が挙がるのが TEACCH(ティーチ)自閉症プログラム です。
TEACCHは単なる支援技法ではなく、自閉症の人の世界の理解の仕方そのものを尊重する哲学を基盤とした包括的なプログラムです。
TEACCHの誕生と背景
TEACCHは1965年、アメリカ・ノースカロライナ大学(UNC)で設立されました。
創始者であるエリック・ショプラー博士は、当時主流であった「自閉症の原因は親にある」という精神分析的な考え方に疑問を持ち、研究を重ねました。
1971年、彼は
自閉症は親の精神病理ではなく、本人の脳の特性によるものである
と発表します。
この視点の転換は、自閉症支援の歴史において非常に大きな意味を持ちました。
TEACCHのミッション
TEACCHのミッションは、とてもシンプルでありながら力強いものです。
TEACCHは、幼児期だけでなく、**成人期・高齢期までを見据えた「生涯支援」**を重視しています。
また、専門機関だけで完結するのではなく、地域社会の中で支援が循環する仕組みづくりを大切にしています。
生涯にわたる包括的なサービス
TEACCHでは、以下のような多様なサービスが提供されています。
特徴的なのは、「本人・家族・専門家」が常に協働する前提で支援が設計されている点です。
TEACCHの哲学:4つの柱
TEACCHの実践は、次の4つの哲学に支えられています。
自閉症の人は、「できない」のではなく、学び方・理解の仕方が異なるだけです。
TEACCHは、その違いを欠陥ではなく**特性(神経発達の多様性)**として捉えます。
ASDの学習スタイルを理解する
資料では、ASDの学習スタイルとして以下の点が示されています。
これらを前提にしない支援は、本人にとって「努力を強いられる環境」になりがちです。
Structured TEACCHingとは
Structured TEACCHing(ストラクチャード・ティーチング)は、
環境・時間・活動・手順を「見て分かる形」で構造化する支援アプローチです。
重要なのは、
「普通の行動モデル」に近づけることを目的にしない
という点です。
ゲーリー・メジボフ教授は次のように述べています。
私たちはアセスメントを通して、一人ひとりのスキルや興味、ニーズを理解し、
その人が最も力を発揮できる形を見極める。
それは「普通」を目指すことではない。
TEACCHが目指すのは、本人にとって快適で、理解しやすく、力を発揮できる環境づくりです。
「平等」ではなく「公正」な支援へ
資料では、「Equity(公正)」の考え方も強調されています。
同じ支援を同じように提供することが平等ではありません。
必要な人に、必要な形で支援を調整することこそが、公正な支援です。
おわりに
TEACCHは、「この方法が正解」という答えを押し付けるプログラムではありません。
むしろ、
を問い続ける姿勢そのものが、TEACCHの本質だと言えるでしょう。
自閉症の人を変えようとするのではなく、
理解し、橋を架け、共に生きる環境を整える。
それがTEACCHのメッセージです。
繰り返す!
自閉症の人を変えようとするのではなく、
理解し、橋を架け、共に生きる環境を整える!
問い続ける姿勢そのもの!
思考して実践だ!
生きるをえがく
ながを