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本人中心支援【西宮市 ラボ コア 生活介護 強度行動障害】

生きるをえがく

長尾です

 

「本人中心支援」という言葉を

福祉の世界では当たり前のように使う

 

自身も使ってきた

 

そしてこの言葉を

もっと厳密に捉えたいと考えた

 

本人の希望を聞いた

本人に活動を選んでもらった

本人の意思を尊重した

それだけで、本当に本人中心なのか

 

2026年9月厚生労働省の意思決定支援ガイドラインが改訂された

 

意思は、経験し、迷い、考え、時には変更しながら形成されていく

だから今回は本人中心支援を5つの視点で考えてみたい

 

選択肢があるか

拒否できるか

参加できているか

経験できているか

誰が決定権を持っているか

 

中でも重要だと思うのが「経験」

経験したことのないものを人は選べない

カレーしか食べたことがない人に

「好きな食べ物を選んでください」と聞いてカレーと答えた

 

それを「本人の意思」とだけ捉えていいのか

もしかすると寿司を食べたら寿司が好きになるかもしれない

電車に乗ったことがなければ

電車が好きだという自分にもまだ出会っていないかもしれない

 

支援者の仕事は、本人の中に既にある答えを探すことだけではない

まだ本人自身も知らない選択肢と出会える環境をつくることでもある

 

これは強度行動障害の支援でも同じだ

行動が減った

座れるようになった

指示が通るようになった

それはもちろん大切だ

 

だがそれだけを支援成果にしたくない

「好き」が増えたか

「嫌」が伝わるようになったか

自分から始めることが増えたか

昨日まで知らなかった経験に出会えたか

 

そしてもう一つ

我々支援者は想像以上に大きな権力を持っている

 

何時に出掛けるか

どこへ行くか

何を食べるか

誰と過ごすか

危ないからやめるのか

今日は人手がないからやらないのか

利用者の生活のかなりの部分を我々が決めることができてしまう

 

だから本人中心支援とは

本人に優しくする話ではないと考える

支援者が持っている「決める力」を自覚すること

そしてその力を少しずつ本人へ返していくこと

 

「生きるをえがく」も同様

我々がその人の人生をえがくのではない

 

まだ知らない「好き」を発見する

できることを広げる

「この人には無理だ」という前提を反証する

 

そうやって本人自身が

「自分の人生には、まだ選べるものがある」

と思える状態をつくっていく

 

本人中心支援とは、支援方法ではなく

本人と支援者の間にある権力の構造まで問い直す実践なのだろう

 

 

生きるをえがく

 

 

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