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生きるをえがく
長尾です
土曜日
息子の参観へ行った
以前は恥ずかしそうにしていたのに
この日はしっかり手を上げて発言していた
「あぁ、成長してるな」
とか普通の感想を持った
教室を見渡していたら
目に入るものがある
授業の時間割
給食当番の表
帰りの準備を示す写真
そこには当たり前のように
視覚支援があり、構造化があった
次に何をするのか
どこに何があるのか
どう動けばいいのか
子どもたちが安心して過ごせるように
見える形で環境が整えられている
しかしながら
これは学校だけの話じゃない
社会の中にも
同じような支援は溢れている
電車の時刻表
駐車場の枠組み
飲食店の順番待ちの立ち位置
我々のその日の体制
手帳なんかもそうだ
私たちは普段それを
「支援」として意識していないだけで
実はたくさん助けられながら生活している
支援は特別なものじゃない
誰かだけのためにあるものでもない
みんなが分かりやすく
安心して過ごすためにあるもの
やはり
この物語は続いていくのだ
それにしても息子の教室から
自宅のWi-Fiがつながったの笑った
生きるをえがく
ながを
生きるをえがく
長尾です
強度行動障害支援の現場 最近の出来事
強度行動障害の支援に関わる中で思う
支援は“想い”だけでは伝わらない
最後は本人の生活の変化という「結果」で示すしかない
専門性のない職員は
「それは甘やかしでは?」
「もっと厳しく言わないと」
「止めなければ危ない」
そんなことを言うだろう
特に自傷や他害があると
職員は怖さを感じる
怖さがあるのは当然だ
人は怖いと止めたくなる
管理したくなる
指示が増える
でもその緊張は本人にも伝わる
だから私はまず
行動を否定しないところから始める
行動には理由がある
強い行動は
本人にとって必要だった行動だ
・苦痛から逃げる
・混乱を整理する
・不安を伝える
・感覚を調整する
・自分を守る
本人なりの意味がある
「なぜやるのか」
を見ないまま
行動だけ止めようとすると
支援は苦しくなる
重要なのは原因分析
・どんな場面で起きるのか
・何が負担だったのか
・感覚刺激はどうか
・見通しはあったか
・人との距離感はどうか
・伝えたいことは何か
そこを丁寧に見る
本人が受け入れられる形へ変えていく
支援は「こちらに合わせてもらう」ことではない
本人が受け入れられる形を探すこと
例えば
・言葉を減らす
・手順を視覚化する
・待つ時間を変える
・活動を調整する
・刺激を減らす
・選択肢や楽しみを用意する
小さな工夫を積み重ねる
その結果
・崩れる回数が減る
・回復が早くなる
・表情が柔らかくなる
・自分から動けるようになる
そういう変化が出てくる
支援者支援も必要
強度行動障害支援では
本人支援だけでは足りない
職員支援が必要だ
怖さを感じた職員が
「これなら対応できるかもしれない」
と思えることが大切
だから私は
理論で説得するより
結果で示したいと思う
・この関わりなら落ち着く
・この環境なら安定する
・この声かけなら通じる
それを積み重ねる
すると職員の表情が変わる
余裕が生まれる
余裕が生まれると本人も安心する
支援は循環している
「問題行動をなくす」が目的ではない
私たちが目指すのは
ただ静かにさせることではない
本人が安心して暮らせること
生きるをえがいていくことだ
そして支援者も
必要以上に傷つかず
追い詰められず
「関われる」と思えること
その両方があって
初めて支援は続いていく
強度行動障害支援は
特別な技術ではなく
「この人はなぜ困っているのか」
を諦めずに考え続けることだ
この物語は永遠に続く
生きるをえがく
ながを
生きるをえがく
長尾です
小さな勝利を称賛する
できていたことが、できなくなる
そんな変化に
戸惑いや悔しさを感じる
その一方で
できなかったことが
少しずつできるようになる瞬間がある
以前より笑顔が増えた
表情がやわらかくなった
情緒が安定してきた
その小さな変化の積み重ねに
我々は大きな喜びを感じる
人の前向きな変化は
決して一人では生まれない
各職員が丁寧に関わり
その人に合った適切な支援を考え
それぞれの専門性を発揮する
その積み重ねが
未来につながる
生きるをえがく
我々は
その人の未来へ投資する
今はつらく
苦しい時期かもしれない
思うようにいかず
不安を感じる日もあるかもしれない
でがそれはずっと続かない
きっと明るい未来が待っている
だから今日は
小さな勝利を称賛しよう
生きるをえがく
ながを
生きるをえがく
長尾です
GW明けまして
おめでとうございます
支援のスタンスについて
1つの考え方を共有しようと思います
「SPELL」
英国の National Autistic Society(NAS:英国自閉症協会)が提唱する
自閉スペクトラム症(ASD)の人への支援・教育の基本理念です
「SPELL」とは?
自閉スペクトラム症(ASD)の支援について学ぶ中で
イギリスの National Autistic Society(英国自閉症協会)が提唱する
「SPELL」という考え方を知りました
SPELL は、自閉症の人たちが安心して力を発揮できる環境をつくるための基本理念です
特別なテクニックではなく
・「どう関わるか」
・「どんな環境を整えるか」
・「どんな姿勢で支援するか」
を示した、とても本質的な考え方だと感じます
SPELL の5つの柱
SPELL は、5つの頭文字からできています
S = Structure(構造化)
見通しをわかりやすくすること
自閉症の人は、
・何をするのか
・いつするのか
・どのくらい続くのか
が曖昧だと不安になりやすいと言われています
そのため、
・スケジュールを視覚化する
・手順を整理する
・環境を整える
など、「予測できる状態」をつくることが大切になります
P = Positive(肯定的アプローチ)
「できないこと」よりも、
「できること」「強み」に目を向ける姿勢です
問題行動を叱るだけではなく、
・成功体験を積む
・安心感を育てる
・得意を活かす
ことを重視します
これは教育だけでなく、職場や家庭でも大切な視点だと思います
E = Empathy(共感)
相手の感じ方を理解しようとすること
自閉症の人は、
・音
・光
・人との距離感
・言葉の受け取り方
などが、定型発達の人とは異なる場合があります
「なぜそんな反応をするのか」ではなく、
「どんな世界として感じているのか」
を想像することが、支援の出発点になります
L = Low arousal(低刺激)
ストレスや刺激を減らすこと
大きな音や急な変化、強い感情表現は
混乱や不安につながることがあります
そのため、
・落ち着いた声で話す
・刺激を減らす
・プレッシャーをかけすぎない
といった関わりが重視されます
「静かな安心感」をつくるイメージです
L = Links(連携)
本人を支える人たちがつながること
学校、家庭、支援者、地域などが情報を共有し
一貫した支援を行うことが大切だとされています
一人だけが頑張るのではなく
「チームで支える」という考え方です
SPELL が教えてくれること
SPELL は、自閉症の人だけに特別な方法というより、
「人が安心して生きられる環境とは何か」
を考えさせてくれる理念だと思います
・見通しがある
・否定されない
・理解しようとしてもらえる
・刺激が強すぎない
・周囲がつながっている
こうした環境は、実は多くの人にとっても大切なのではないでしょうか
参考
・National Autistic Society(英国自閉症協会)
・The SPELL Framework
なんとな~く
上手く対応できているなとか
未経験なのにいい対応だな~とか
そういう印象の職員は
理論ではなく経験で
これらが自然にできているのだろう
素晴らしいの一言
生きるをえがく
ながを
生きるをえがく
長尾です
障害福祉の現場にいる以上
避けて通れないものがある
専門性だ
福祉は「優しさ」でできている
そんな仕事だと思われがちだが
それは半分しか当たっていない
優しさだけでは
人の人生には関われない
根拠のない関わりは
支援ではなく“ただの関与”だ
専門性とは
知識や技術の話だけではない
「なぜその支援をしているのか」
を説明できる状態そのものだ
その説明ができない時点で
それは専門的な支援とは言えない
厄介なのは、多くの場合
それでも現場は回ってしまうということだ
支援が上手くいっているように見える
そんな瞬間は、いくらでもある
だが、その“うまくいっているように見える状態”
に根拠がなければ、それはただの偶然か
環境に支えられているだけに過ぎない
問題は崩れたときに露呈する
うまくいかなくなったとき
「なぜこれをやっていたのか」
「何を狙っていたのか」
を言語化できなければ
立て直しはできない
検証もできない
修正もできない
ただ感覚で動き
同じ失敗を繰り返すだけだ
日頃の支援に理由と根拠があるか
それを自分の言葉で説明できるか
この差は決定的だ
根拠がある支援は崩れても立て直せるが
根拠のない支援は崩れた瞬間に何も残らない
そしてこれは
利用者側から見ればもっとシンプルだ
根拠のない支援に付き合わされる時間は
そのまま機会損失である
善意であっても
結果として奪っている可能性がある
だからこそ「学ばなければならない」
というのは綺麗事ではない
これは倫理の問題であり責任の問題だ
学ばないという選択は
「分からないまま関わり続ける」という選択と同義だ
知識や経験は勝手には積み上がらない
意図的に取りに行くしかない
その積み重ねによってしか
支援に根拠は生まれない
そしてその根拠こそが
専門性であり
他者に提供できる価値になる
福祉に携わる以上
学び続けることから逃げる余地はない
それでも学ばないのであれば
仕事の意味を一度問い直した方がいい
生きるをえがく
ながを
生きるをえがく
長尾です
受講研修の共有
成年後見制度はどう変わる
2025年に公表された中間報告をもとに、
成年後見制度の現状と今後の方向性をわかりやすく整理
成年後見制度とは
成年後見制度は、認知症や知的・発達障害などにより
判断能力が不十分な人を支える仕組みです。
後見人が本人に代わって財産管理や契約手続きを行い、生活を守ります。
制度は大きく2つに分かれます:
法定後見:すでに判断能力が低下している人を対象
任意後見:将来に備えて元気なうちに契約
現状の課題
利用者は約25万人と増加傾向にあるものの、対象人口と比べると利用は限定的です。
主な課題は以下の通り:
・一度使うと途中でやめられない
・財産管理中心で生活支援(身上保護)が弱い
・費用負担が重い
・本人の意思が反映されにくい
実際、制度を知っていても「使っていない人が約9割」という結果も出ています。
見直しの背景
制度見直しの大きなきっかけは、国連からの指摘です。
・本人の意思よりも「代理決定」が強すぎる
・権利制限が大きい
これを受けて、
「本人の意思を尊重する制度」への転換が議論されています。
今後の大きな方向性
中間報告から見えるキーワードは以下の3つです。
① スポット利用(必要な時だけ使う)
これまでの「一度使うとずっと続く」仕組みから、
必要な場面ごとに使う仕組みへ
例:
・相続のときだけ利用
・手続き終了後は終了
② 本人の意思重視へ
・後見人の選任で本人の意向を重視
・支援内容も本人の意思をベースに
「守る制度」から「支える制度」へ転換
③ 権限の限定化(アラカルト化)
・包括的な代理権 → 必要な範囲だけ付与
・案件ごとに後見人を変更も可能
柔軟で軽い仕組みに
制度はどう変わりそうか(まとめ)
今後は次のような形に近づく可能性があります:
・必要なときだけ利用できる
・終了できる仕組みになる
・後見人を状況に応じて変更できる
・支援内容がより個別化される
カギになるのは「地域」
制度が軽くなるほど重要になるのが、日常支援です。
そのため、
・社会福祉協議会
・医療・福祉機関
・地域団体
などが連携する地域ネットワークの構築が不可欠とされています。
まとめ
成年後見制度は今、大きな転換期にあります。
これまで:保護重視・一括管理
これから:本人主体・必要な分だけ支援
制度単体ではなく、地域全体で支える仕組みへと進化していくことが期待されています。
本人主体だ!
生きるをえがく
ながを